2006年09月20日

映画「太陽」鑑賞

taiyou.jpg映画「太陽」は、ちょっとした話題作で、前から気がかりでした。
日曜に歌舞伎町の映画館「新宿ジョイシネマ」のモーニングショーで
見ました。午前11時半の開演時間ぎりぎりに入りましたが、いい席に
座れました。先行の「銀座シネパトス」では、連日立ち見ということ
だったので、最前列の席覚悟で臨みましたが心配無用でした。
ロシア人監督が昭和天皇の映画を作ったというだけで、わくわくして
ました。どんな切り口の戦争映画かと期待してました。見終わって、
人間性と社会性の機微を描いた芸術的な傑作だと思いました。
終戦時の天皇の言動を中心に淡々と進行する中、特に後の方のシーンに
泣きと笑いが同時にこみ上げました。可笑しくて哀しいことが一緒に描かれる映画には、
めったに出会いませんから、もうこれでけで見に来た甲斐がありました。
昭和天皇ヒロヒトに対する、好き嫌いや評価は千差万別でしょうが、
ロシア人のソクーロフ監督の想いと審美眼をこの映画で知りました。
終盤、アメリカ人の報道陣に庭園で写真撮影の場を設けて「ヘーイ・チャーリー!」と、
揶揄されまくるあたりは圧巻です。暫しの撮影の現場を去るヒロヒト天皇は、
「私は、あの俳優に似ているのかな?」と、本音とも恍けともユーモアとも取れる
台詞の一言で、勝負あったと思いました。
「あの俳優」とは、わが最も敬愛する映画監督兼道化俳優です。
庭園の場面の始まりに、一羽の放し飼いの鶴がいて、MPらか戯れようとしている
何気ないシーンも感慨深かったです。監督の繊細な配慮だと思います。
和のメタファーとしての鶴に感心しました。
会場からも押し殺したような泣き笑いの空気が伝わってきました。
これが映画館での醍醐味ですね。感動の共有空間ならではです。
深刻と滑稽という、わが俳句理念と合致した素晴らしい映画でした。(私は一応俳人です)
最後のクレジットの画面の、俯瞰アングルの下の方に、
白い鳥が飛んでいたことも強く印象に残っています。
                    16-1631
□公式サイト↓
 http://taiyo-movie.com/
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※初出のmixi日記-06.8.30「『太陽』見物」を改稿しました。
posted by 二健 at 12:27| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | 映像 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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